2015/11/28

PANTERA 「Reinventing the Steel」

220px-Pantera_Reinventing_the_Steel.jpg ★★★ JP盤

アメリカン・グルーヴメタル・バンドのメジャーデビューから数えての5thアルバム。

HMビジネスが最も華やかだった時代、シーンはオルタナムーヴメントに徐々に浸食され、メタルが細分化されていく時代へと突入していくこととなる。
ビジネス的には完全にアメリカが先導していたわけで、アメリカが沈鬱になっていくと、おっさんとしてはヴェテランとヨーロッパにHMを求める以外になかった。
だから、古い王道バンドしか知らない。

そんな時に登場したのが、ニューメタル群なわけだが、おっさんはまったくついていけなかった。
PANTERAなんか、ただのうるさいギャングメタルにしか思えなかったし、マスクを被った摩訶不思議な連中の音も想像できなかったし、バンド名をどう読んでいいのかわからん連中が増えて、もう完全に時代から取り残されていたわけだ。

こういったバンドを完全に無視していた訳だが、BURRN!誌のインタビュー記事が出れば、わからないくせにマメに読んでいた。
そして、2000年5月号で表紙巻頭カラーで新譜の特集記事が組まれ、それを読んで初めて興味を持つようになった。

インタビュー記事では、しきりに王道メタル、特にJUDAS PRIESTのイデオロギーへの回帰を謳っていたんだな。
へぇー、ってなもんで、視聴コーナーで聴いて、即買ったような記憶がありますなぁ。
そん時は、まさか、これが最後のアルバムになるとは思ってもいなかったわけですよ。

プリーストに回帰って言ったって、ロブ・ハルフォードのようなスクリームが存在するわけではなく、今まで通りのガナリ立てるあの唄い方に変わりはない、ベースを叩き壊すかのようなリズムの裏でヘリコプターが上空を旋回するような雑音からウネるリフが波状攻撃をしかける①Hellbound、ブリッジでの怒り方がハンパない、あっという間に終わって②Goddem electric、どこが王道回帰なのかよくわからんが、曲展開に立体感があるように感じます、この曲にはSLAYERケリー・キングがゲスト参加してます。⑦We'll grind that Axe for a long time なんかを聴くと、JUDAS PRIESTが「Jugulator」で何に影響されていたかがよくわかるよね。⑧Uplift なんか、政治的スピーチのような唄い方をしてて説得力が凄いな。⑨It makes them disappear は、BLACK SABBATHへのオマージュ。

全曲、ハイテンションのまま、クールなパワーコードのリフの応酬で最後の曲まで貫かれます。

フィル・アンセルモ(Vo)は一体、このバンドをどうしたかったってわけ?

アッパレ!!
おっさんのメタルとの付き合い方を見直さなきゃならんと思わせた凄いアルバムでした。