2016/06/12

OZZY OSBOURNE 「The Ultimate Sin」

220px-The_ultimate_sin.jpg  JP盤

HMの帝王による4thアルバム。

ギターヒーロー発掘人がランディ・ローズ亡きあと、抜擢したのはROUGH CUTTに在籍していたジェイク・リー(G)。母系に日本人の血が流れるアメリカ人ギタリストである。

ジョージ・リンチなのか、ブラッド・ギルスなのか、けっこう候補がいたみたいだが、ジェイクに白羽の矢があたり、「Speak of the Devil」ツアーをブラッドの後任として一緒にまわった後、第一弾アルバムとして「Bark at the Moon」が発表されたわけだ。

そして、今作が第二弾にあたるわけだが、世間評では「Bark at the Moon」を好むリスナーが多いような気がする。

実は、おっさんはどっちもあまりしっくりこない。どちらかと言えば、今作の方が好きだ。
ジェイクは実にいい仕事をしている。だけど、音楽そのものが苦手なんだな。

「Bark at the Moon」でアメリカ市場を意識した作風へとなっていき、今作でさらにアメリカンナイズされたPOP系となってしまったというのが通例みたいなんだが、前作では、タイトル曲と“Centre of eternity”以外はモロ、アメリカを意識してません?
そして、その2曲の出来がずば抜けていて、それ以外の曲は帝王にはミスマッチのチグハグなアメリカンに思えて、どうも違和感を覚えてならなかったんです、ハイ。
正直、曲がつまんなかったから、リストラしてしまった。

今作のデモテープではボブ・デイズリージミー・デグラッソがプレイしていたらしいが、本チャンではフィル・スーザン(B)ランディ・カスティロ(Drs)がプレイしている。
不安定なバンドメンバーなど、作曲環境はすこぶる良くなかったんだろう、オジー・オズボーン(Vo)自身も大っ嫌いなアルバムらしいんだよね。

じゃあ、今作の何に魅力を感じるかっていう話なんだけど、なんだろね?

ドラムマーチで始まる①The ultimate sin、音は軽いが曲自体はズッシリ、ドッシリしてて充分HMですよ。明るい疾走感のある②Secret loser、コーラスが安っぽいんだよなぁ、曲展開を追っていくとけっこうHMしてるよ。④Thank god for the bombの軽さはきっとラジオ向けで、ちょっとなぁ。⑤Neverは、ジェイクのギターリックが冴えわたる曲だ。⑥Lightning strikesはタイプでいえば、①と同等だろう。ギターのアルペジオと美しいキーボードの音に身を委ねることとなる⑦Killer of giants、綺麗な曲ですよ。⑨Shot in the dark は、フィルが前身バンドで書き溜めていた曲だったようで、これがオジーの代表曲になるなんて皮肉なもんですよね。

決してヘヴィローテーションに選ばれないアルバムなんだけど、前作をリストラしちまったおっさんとしては、ジェイクの痕跡をどうしても残しておきたいんだよねぇ、っていうアルバムです。