2017/06/17

UFO 「No Heavy Petting」

220px-No_Heavy_Petting_album.jpg ★★★★ 07リマスターJP盤

英国HRバンドの5thアルバム。

このアルバムでキーボードをプレイしているのは、元HEAVY METAL KIDSのダニー・ペイロネル(Key)
積極的に作曲にも関わってたみたいで、単なるサポートメンバーという扱いではなかったみたいだ。

ただし、マイケル・シェンカー(G) は、ダニーのプレイが嫌いだったみたいで、ダニーは次作からはドロップアウトされている。

ライナーノーツを読む限り、今作から本格的なアメリカ進出を企てたらしいが、音を聴く限り、いわゆるポップになったとか、そういったことは聴こえないように思うし、おっさんなんて、UFO黄金期の中では「Phenomenon」の次に好きなアルバムだ。

なんでも、ダニーの起用はアメリカ向けにロックンロール系を重視した目論見からだったそうで、そのことがマイケルを怒らせちゃったようだ。

マイケル自身がこのアルバムそのものが嫌いかって言ったら、そうでもなく、ダニーが作曲に関わった曲がダメなようで、さすがにアルバムをプロモートするツアーではライブでプレイしていたみたいだが、ダニーが去ると取り上げなかったみたいだ。
逆に、マイケルがいなくなったらライブでやったかというとそうでもなく、フィル・モグ(Vo)ピート・ウェイ(B) も実は好きな方ではなかったんじゃなかろうか?って勝手に想像しております。

さらに言えば、ダニーが2011年に元UFOファミリー周辺の人たち(ローレンス・アーチャークライヴ・エドワーズロッキー・ニュートン)と組んだバンドX-UFOのちにHOUSE OF Xでそれらの曲をライブでプレイしているのは言うまでもない。

面白いよね。

今作がマイケル云々の話を抜きにしても、後世に伝えるべく佳曲が多くあることは事実だと思います。

コッテコテのHMソング①Natural thingで快活良くスタート。アコギのリズムにピアノが跳ねながらやかましく絡む②I'm a loser、曲中のダイナミズムに惚れ惚れ。そして、ダニーがクレジットに名を連ねる③Can you roll her、イントロはキーボードの連打でバンドアンサンブルもけっこうHMしてる、ポップなんて言葉が当てはまらない重厚な曲だけどね、マイケルなんかクレジットに名前がないくせにかなり弾きまくってるじゃん。④Belladonnaは名バラードですよね。ギターオリエンテッドな⑤Reasons loveで弾きまくるマイケルは鬼神だね。ダニー単独作曲の⑥Highway ladyは確かに明るいロックンロール調だが、ベースのフックが凄くて軸はHMだよ。スローテンポで低音を歪ませる⑦On with the actionのヘヴィー感も堪んないよ。⑧A fool in love⑫Have you seen me lately Joanフランキー・ミラーの曲。ディープソング⑨Martian landscapeでアルバムを終えるところなんか、「Phenomenon」の美学と一緒じゃん、ここまで一気に聴きとおせますよ。
⑩All or nothingはSMALL FACESのカヴァー。アウトテイクの⑪French kisses⑬Do it if you can⑭All the stringsはアメリカ向けと言われても仕方のないソフトロックで、本編に入れなくて良かったねっていうレベルかな。