2015/06/23

KANSAS 「Kansas」

Kansas_-_Kansas.jpg ★★★ 04リマスターUS盤

アメリカン・ハードプログレバンドのデビューアルバム。

カンザスはおっさんにとって、行ってみたいUS都市の内のひとつだ。すっごい、田舎ってイメージがある。

バンド名通りにUS中西部出身の人たちがこのバンドを結成したわけだが、どうやったら、ど田舎のイメージがある土地でこんな緻密なポップ曲が生まれるのだろうか?

よくよく調べると、オリジナルメンバーのひとりであるフィル・エハート(Drs)が1972年ごろにイギリスへと留学へ行った際、プログレ全盛期を目の当たりにしたことからの影響があるらしい。なるほど、やっぱり、プログレ四天王を中心にしたアートロックの洗礼を受けてるわけだ。

音楽的には、ハードロックの側面をスティーヴ・ウォルシュ(Vo/Key)が担い、プログレ的な要素はケリー・リヴグレン(G/Key)が担っているようだ。

プログレとしては、シンフォニック的な要素が基本なので、最近のプログレメタルとして近いバンドを挙げるとすると、SHADOW GALLERYの名前を真っ先に思い浮かべます。それ以外にも、フォーク/カントリーの要素など多ジャンルからのインプットが多く入り、一筋縄でいかないのがこのバンドなんだな。

このバンドを象徴するバイオリンの音が響き渡る①Can I tell you、この曲だけでJETHRO TULLのコピーバンドだなんて思わないでね。②Bring it back はオクラホマ出身のJJ Caleのカヴァー、オリジナルを知らないからわからないが、すっごくアレンジしてないだろうか?③Lonely wind は物哀しいメロディが印象的なAORロック。⑤Journey from Mariabronn を聴けば、下地にシンフォニック系があることがよくわかると思います、キーボード中心に織りなすバンドアンサンブルがまるでオーケストラの様、DREAM THEATERも影響を受けただろうなぁ。⑥The pilgrimage はブギウギ調。⑦Apercu は10分近くもある最も長い曲で場面展開も多いんだけど、次の⑧Death of mother nature suite の方が圧倒的に劇的で、そして、メタルちっくな曲だ。⑨Bring it back はリマスターボートラで、75年クリーヴランドでのライブ音源、スタジオ盤だと3分半なのに、ライブだと10分弱になっちゃうのねん。



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