2018/01/31

GARY MOORE 「Rockin' Every Night」

220px-RockinEveryNightLiveinJapan.jpg ★★ US盤

83年1月、新宿厚生年金会館でのライブ。「Corridors of Power」ツアーでの来日公演。

ゲイリー・ムーア(Vo/G) のライブは固定のバンド形式を取らないために、毎回、ゲイリーwithフレンズのような形になるんだが、こんときのライブのメンツも凄い。

ヴォーカルは、それまでURIAH HEEP「Conquest」、UFO「The Wild, the Willing and the Innocent」で足跡を残していたジョン・スローマン(Vo)

WHITESNAKEのニール・マーレイ(B)イアン・ペイス(Drs) がリズム隊に加わり、キーボードはお馴染みドン・エイリー(Key) となっていた。

82年からスタートしたこのツアーは、イギリス国内を中心にサーキットを廻ってから日本にやって来る形となっている。
日本を離れた後もヨーロッパと北米を廻っているようだから、当時としてはビッグインジャパンという感覚ではなかったようだ。

いやぁー、ゲイリーが若い。ギターヒーロー然りとした尖がったプレイが満喫できます。
他のプレイヤーもゲイリーを邪魔することなくしっかりとしたプレイをそつなくこなしており、安心して聴いてられます。
ただ、ジョンの声がちょっと出てないかもしれません。ゲイリーがヴォーカルを取った方がぜんぜん聴けますな。

当日のセットリストは以下のような感じだったようです。


① End of the World
② Wishing Well
① Rockin' Every Night
④ Cold Hearted
④ Nuclear Attack
③ I Can't Wait Until Tomorrow
⑦ Always Gonna Love You
⑧ Hurricane
⑤ White Knuckles
⑥ Rockin' and Rollin'
⑦ Back on the Streets

⑫ Parisienne Walkways
⑬ Higher Ground (or) Don't Take Me for a Loser
⑧ Sunset
⑮ Gonna Break My Heart Again


MCでランディ・ローズに捧ぐって言ってプレイしたは特に悶絶するようなプレイではないので、“Parisienne walkways”を入れてくれた方がぜんぜん良かったなぁ。でも、ライブ盤の多い時期だから、ダブりをなくす意味でもこれでよかったんでしょう。




2018/01/17

THIN LIZZY 「Black Rose」

220px-Thin_Lizzy_-_Black_Rose_A_Rock_Legend.jpg ★★★ JP盤

アイリッシュHRバンドの9thアルバム。

ギタリストのブライアン・ロバートソンが抜け、ゲイリー・ムーア(G) がピンチヒッター的に参加したアルバム。

ゲイリーフィル・ライノット(Vo/B) との同郷ミュージシャンであって、彼らの過去キャリアであるSKID ROWで同じバンドメンバーとして活動していた時期もあったらしい。
なので、ゲイリーがTHIN LIZZYに何かをもたらすとしてもぜんぜん不思議ではない出来事なのである。

で、化学反応が起きて名作を生み出すんだから、音楽は面白い。

メタル好きのおっさんとしては、ぜんぜん馴染めないアルバムなんだけど、音楽好きとして聴けば、何かに反応せざるを得ないアルバムがこれなんだな。

まあ、それはTHIN LIZZY全般に言えるんだけど、このアルバムはほとんどUKポップって言ってもいいもんな。
でもでも、やっぱりここには何かがある。

ゲイリーのギタープレイについては、このアルバムで飛びぬけてるわけではなく、それはもう、いつどこで聴いても人間国宝級のプレイで説明する必要はまったくないし。フィルと合体することで、アイリッシュが全開になる瞬間が音楽にさらに磨きを増すってことなんだろう。

もう、自分でも何言ってるのかさっぱりわからん。

エコーがかかったかのようなドラムリズムがニコニコしながら頭をリズムに合わせて揺らしなさいって言ってるかのような音に、あっ、やっちまったと思う①Do anything you want to、聴き進めるとユニゾンで流れるギターハーモニーに和まされる。和やかにさせといて今度はギターオリエンテッドな疾走感溢れる②Toughest street in townが流れて間違いではなかったことに安堵する、でも、歌メロはTHIN LIZZY節のポップなものだ。フィルブライアン・ダウニー(Drs) の共作曲③S&Mはちょっとディスコ調で跳ばしたくなるんだけど、ギターソロがいいんだよなぁ。⑤Sarah は2nd収録曲とは同名異曲のはず、シンセ音のようなギター音が苦手なんだけど、聴けば聴くほどに美しいんだよねぇ。⑦Get out of here は、ゲイリーの代わりにツアーに帯同されることとなるミッジ・ユーロフィルの共作曲。⑧With loveでベースを弾いているのは、ジミー・ベインだそうです、ってなぜ?⑨Black rose こそ聴いてほしい一曲、民謡のアレンジ曲なんだが、二人のギタープレイヤーがグイグイ引っ張り、フィルも力強く物語を語り、息の合ったギターハーモニーで昇天して怒涛の速弾きがやってくる、この名演を知らずにアイリッシュダンスを踊るなかれ!!

2018/01/03

THIN LIZZY 「Live and Dangerous」

220px-Thin_Lizzy_-_Live_and_Dangerous.jpg ★★★ JP盤

76年11月のロンドン、77年10月のフィラデルフィアとトロントでのライブ。

ってことは、「Johnny the Fox」ツアーと「Bad Reputation」ツアーから抜粋されたものらしい。

ライブ名盤100選のような企画があれば、必ずと言っていいほど紹介されるから有名なライブ盤ですよね。

プロデューサーの告白によれば、ドラム以外は75%がオーバーダブでスタジオで録り直されたものらしい。

小奇麗なライブ盤に仕上がってるなぁ、という印象は持っていたが、なるほどねって感じだ。

ただ、バンドマネジャーは75%がライブだって反論してるし、バンドメンバーは必要なものだけオーバーダブしたはずだ、ってもうこれはね。

おっさんは、ライブ盤におけるプレイの差し替えやオーバーダブに反対な訳ではない。だって、黙ってりゃそれに気づくほどの音楽的素養もないわけで、商品としての価値を考えれば、良質なプロダクションを提供するのはプロにとっては当たり前のような気もする。

ライブって、参加することに意義があると思うし、何らかの事情で参加できなければ、CDで聴いて楽しめばいいし、参加した人はそれを懐かしく思い出すアイテムにもなるわけで、ライブ盤っておっさんも重宝してます。

音を聴けばわかるが、けっこうメタルなライブをやってる。スタジオオリジナルよりギターが前面に出てきてすごくソリッド。アグレッシヴなツインギターが左右のチャンネルから飛び込んできて、そのど真ん中に負けじとブリブリのベースが割って入ってくる様が手に取るようにわかる逸品です。②Emeraldを聴けば、悶絶するはずです。

これなら、スタジオ盤がちょっとソフトだなぁ~、って思ってた輩も充分に頷ける内容だと思います。

① Jailbreak
② Emerald
③ Southbound
 綺麗なバックコーラスを聴くと、あ、これがオーバーダブかもね、って感じ。
④ Rosalie/Cowgirl's Song
⑤ Dancing in the Moonlight
⑥ Massacre
⑦ Still in Love with You
⑧ Johnny the Fox Meets Jimmy the Weed
⑨ Cowboy Song
⑩ The Boys Are Back in Town
⑪ Don't Believe a Word
⑫ Warriors
⑬ Are You Ready
⑭ Suicide
⑮ Sha La La
⑯ Baby Drives Me Crazy
⑰ The Rocker


これを買うなら、78年のRainbow Theatreで行われたライブDVDがカップリングされてCD2枚+DVDとなったデラックスエディションをお勧めします。
2017/12/23

MANOWAR 「Hail to England」

220px-ManowarHailtoengland.jpg ★★ JP盤

アメリカンパワーメタルバンドの3rdアルバム。

アメリカのバンドだが、ファンが多くいるのはヨーロッパであって、バンドが消滅した後もそれは変わらないでしょう。
彼らは、コッテコテのパワーメタルであって、豚骨ラーメンよりギトギトしたそのメタル度の音楽性からは頷ける現象だ。

昨今流行りのヴァイキングメタルとか、ナンとかメタルって連中はきっとみんなMANOWARをリスペクトしているに違いない。

北欧の海賊伝説や中世において戦国時代を経験した土地の西欧人(東欧も含むのか?)なんかは土地柄や歴史観もあるんだろうが、MANOWARが居なかったら、ああいう音楽を創造できなかったんじゃなかろうか?っていうのは言い過ぎか?おっさんの知らなさすぎか?

日本も範囲は狭いが、武士という由緒正しき大義名分の名のもとに他国を乗っ取る戦国時代があったのに、こういう音楽は出て来ないのかね?SABATONなんかに盗られちゃって、おっさん悲しいよ。


それは置いといて、ヨーロッパの中でも、デビュー以降、初期の彼らを支えていたのは中でもイギリスであったらしい。

この記事を書いている時点で、フェアウェルツアーとして開催が告知されている場所はドイツを中心にその周辺国だけだ。

バンド中期以降はドイツが旗頭みたいな役割を果たしているのを考えると、今作のアルバムタイトルは意外なようにも想える。

イギリスにおける人気ぶりがどの程度だったのか想像もできないが、次作「Sign of the Hammer」からはイギリスが拠点のVirgin傘下の10 Recordsと契約を結ぶことになる。

ファンのことを常に考えるバンドのおもてなしとしての「Hail to England」、彼らのキャリアを考えるうえで、この気遣いが功をなしたと言っても過言ではないだろう。

前作「Into Glory Ride」も大仰な曲が大半を占めたが、今回も1曲目①Blood of my enemiesから大仰の王道をいく曲で幕が上がります。

MANOWARの音を特徴づけていたのは、なんといってもピッコロベースをロデオ馬のように使いこなすジョーイ・ディマイオ(B)のベースプレイだったわけだが、今作ではさらに自己主張を増幅させたと言えるだろう。
ギターに勝るとも劣らない速さのピッキングとフィンガリングを操り、コード弾きとアルペジオ、速弾き等の技術を駆使して曲の主役を握ってしまうかのような邁進ぶりは頂点を極めた気がします。

そして、前作にはなかったジョーイのベースソロソングが⑥Black arrowsのインストソングとしてフューチュアされてます。

① Blood of my enemies
② Each dawn I die
③ Kill with power
④ Hail to England
⑤ Army of the immortals
⑥ Black arrows
⑦ Bridge of death



2017/12/03

MANOWAR 「Into Glory Ride」

220px-ManowarIntogloryride.jpg ★★ JP盤

アメリカンパワーメタルバンドの2ndアルバム。

アルバムジャケットを眺めただけでイモ臭さをイメージするのはやめましょう。
ただ、どうしても、このイメージからは気高きメタルウォリアーの細胞を感じ取ることはできない。困った。

MANOWARとはどういうバンドか?
素人が言葉で表現するのはなかなかに難しいので、たまにはライナーノーツをパクるとするか。

ここからは、引用Death!!

『MANOWARは、デビューから今日に至るまで首尾一貫してヘヴィ・メタルらしいヘヴィ・メタルのみを追求してきたバンドだ。彼らが”絶対にやってはならない”とするのは、妥協すること、時代に迎合すること、そしてアンプのヴォリュームを下げること。そんなことをするくらいなら、死を選ぶそうだ。素晴らしいヘヴィ・メタルを聴かせるバンドは他にもいるが、これほどまでのこだわりを持ってヘヴィ・メタルという音楽の激しさ、美しさ、荘厳さを体現しているバンドは他にはいないだろう。』

要するに本物、生粋のメタル馬鹿なわけだ。彼らを心酔するバンドが多くいるのも頷ける。

その一例として、今作中の曲③Gloves of metal のカヴァーを紹介しよう。

カヴァーしたのは、グラインドコア系のバンドANAL CUNTである。



けっこう、原曲通りにカヴァーしてるんですね。

何やら男女の喧嘩のような会話から勢いよくMOTORHEAD型ロックンロール①Warlordがスタート、大仰さは微塵もない。と思いきや、②Secret of steel と③は厚かましいことこの上ないパワーソングとなります。で、④Gates of Valhallaから⑦March for revengeまでの曲は6から8分強にわたる仰々しくもドラマティックな曲が続きます。とにかくクサイ。でも、メタル魂を感じられるスリリングさがリスペクトされるところなんですわ。④で聴けるエリック・アダムズ(Vo) の絶叫なんかゾクゾクすること必至だし、⑤Hatredでのタメの効いたスコット・コロンバス(Drs) の猛々しいドラミングとこれまたエリックの悶絶ぶり、変態以上の何物でもないな。タイトルからしてクサイ⑦の映画のエンディングのような重い重いマーチングソングっぷりには呆れるしかないでしょ。あれ?今作中にはジョーイ・ディマイオ(B) によるお決まりのベースソロ曲がなかったね。

さあ、一緒に叫べ!!

Hail ! Hail ! Hail !